獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
犬が水を飲まないと体調を悪くしたり、病気になったりします。
そうならないように、愛犬に水を飲んでもらうために試したいことと、動物病院を受診する目安についてまとめました。
すぐに実践できることも多いので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
犬に水を飲んでもらうための工夫
犬が水を飲みたがらないときに試してほしいのが以下の方法です。
- 飲み水や水飲み場を変える
- 食事で水分摂取量を増やす
- ストレスの少ない環境にする
飲み水や水の器が汚れているなどの場合は、水を換える、器を洗うなどで飲んでくれる可能性があります。
容器によっても飲み方が変わってくる場合もあります。プラスティック、ステンレス、陶器など好みの器を選んであげましょう。
水飲み場がなんらかの理由で嫌になったなどの場合は、落ち着いてゆっくりできるような別の場所にも水飲み場を追加すると良いかもしれません。
犬は冷たい水を好む傾向があるため、水の器に氷を浮かべると飲んでくれたり、氷をおやつのようにして与えると食べてくれたりもします。
また、愛犬の食事をドライフードからウェットフードに切り替えることで水分摂取量を増やせるでしょう。
ドライフードのままでもぬるま湯でふやかしてから与える、鶏肉などを茹でた汁をかけて与えるといった方法もあります。
ストレスが原因で水を飲まない場合は、ストレスのもとを解消することで水を飲むようになってくれるかもしれません。
受診の目安
愛犬が水を飲んでくれない場合でも、普段どおりに食欲があり、行動などにも変化がないようであれば、2〜3日くらい様子を見ても良いかもしれません。
ただし、以下のような症状が見られる場合には水分不足の状態におちいっている可能性があります。
▶皮膚が硬い
▶鼻や舌が乾いている
▶尿の回数・量が少ない
▶尿の色が濃い
▶便が硬い
▶目やにが出ている
これらの症状があるようでしたら、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
皮膚の硬さについては、首の後ろ側の部分を軽くつまんで90度ほどひねって、もとに戻るまでの時間を見ます。
つまんだ指を離してからもとに戻るまでに5秒以上かかるようだと要注意です。
【まとめ】
愛犬が水を飲む量が減った、あるいは飲まなくなったときに、どのような工夫をすればいいのかについてお話ししました。
今回紹介したような工夫をして飲んでくれれば良いのですが、それでも飲んでくれないのであれば病気の可能性も考えられます。
水分摂取量が日ごろいつもと比べて極端に少ないなどの場合は、深刻な状態になる前に動物病院を受診しましょう。