獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
以前こちら↓の記事で「犬にワクチンを接種することの大切さ」についてお話しました。
では、どのように接種をしたら良いのでしょうか。
今回は、具体的な時期や頻度についてお話していきます。
ワクチン接種の時期と頻度
ワクチンは適切な時期と頻度で接種することが大切です。とくに、子犬の混合ワクチンは計画的にすすめる必要があります。
それぞれの年代についてまとめましたので、以下を参考に獣医師に相談し適切に接種しましょう。
■子犬の混合ワクチン
母親から引き継いだ免疫を持っている状態でワクチンを接種しても十分な効果が得られません。そのため、3回接種するのが一般的です。
以下に混合ワクチンと狂犬病予防接種の接種スケジュールの例をご紹介しますので参考にしてください。
■1回目 生後6〜8週齢
■2回目 1回目の3〜4週間後
■狂犬病予防接種 2回目の4週間後
■3回目 狂犬病予防接種の1週間後(16週齢以降)
■1歳以降の犬の混合ワクチン
これまでは、1歳以降の犬は年1回のワクチン接種をするのが一般的でした。
ところが、海外の獣医師が作成したワクチネーションガイドラインによると「1歳までのワクチンプログラムを適切に終えている場合は、毎年接種しなくても免疫は維持される」とのことです。
そのため、最近では2年に1回や3年に1回の接種を推奨する獣医師も増えつつあるようです。
コアワクチンの追加接種についても、ガイドラインでは3年以上間隔を空けることを推奨しています。
ただし、個体差などもありますので、最終的には獣医師と相談のうえで接種スケジュールを決めることをおすすめします。
■狂犬病予防接種
狂犬病の予防接種は、生後91日以降の飼い犬に年1回接種することが義務づけられています。
接種時期は毎年4〜6月。接種方法は、集団接種か動物病院での個別接種が一般的です。
ワクチン接種の注意点
ワクチン接種をする際には以下の点に注意してください。
■ 体調の良い日に接種する
■ できるだけ午前中に接種する
■ 愛犬と1日いっしょに過ごせる日にする
■ 接種当日は散歩や激しい運動を避ける
■ 接種後数日はシャンプーを控える
ワクチン接種後に副反応が出る場合があります。もし、なにか問題があっても早急に対応できるように、なるべく午前中などの早い時間に受診し、1日いっしょに過ごせる日を選びましょう。
また、ごくまれに、短時間で重篤な症状があらわれる「アナフィラキシーショック」を起こすこともありますので、接種後30分程度はとくに注意して愛犬の様子を見るようにしてください
(接種後15分程度は、動物病院で様子を見て、それから帰宅されてもよいかもしれません…私たちがコロナワクチンを接種した後と同じように)。
【まとめ】
ワクチン接種の時期や頻度は獣医師によっても見解が異なりますので、よく相談のうえでスケジュールを決めるようにしましょう。