
獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
「ダメって言っても、また噛んでくる…」
愛犬の甘噛みに悩んでいる方、多いのではないでしょうか?
甘噛みは犬にとって自然な行動ですが、そのまま放っておくと、思わぬトラブルにつながることも。
特に成犬になると噛む力も強くなり、「ちょっとした甘噛み」がケガや物損の原因になるケースもあります。
今回は、甘噛みをやめさせたいときに実践したい“4つの対策”をわかりやすくご紹介します。
叱るだけではうまくいかないと感じている方に、ぜひ知っておいてほしい内容です。
甘噛みはやめさせたほうがいいの?

甘噛み自体は犬の自然な行動ですが、成犬になってもつづく場合は問題です。
成犬ともなれば、噛む力も強くなりますので、軽く噛んだつもりでもケガをさせたり、物を壊したりなどのトラブルの原因になってしまうリスクがあります。
そのため、犬の甘噛みは、子犬のうちにしっかりと直しておくことが大切です。
甘噛みの対処法4つ

犬の甘噛みのしつけでは、噛まれないような環境にする、噛まれても無視するのが基本です。
具体的な方法を見ていきましょう。
1. いっしょに遊んでエネルギーを発散する
犬は飼い主さんとの遊びが大好きです。
エネルギーを持て余していると、甘噛みの原因になる場合がありますので、いっしょに遊んでしっかりとエネルギーを発散しましょう。
散歩はもちろんですが、室内での引っ張りっこやボール遊びもおすすめです。
忙しいときにも、遊べるようにひとり遊びができる知育玩具を用意しておくのも良いでしょう。
2. 噛んでもいいおもちゃを与える
噛むのは犬の本能ですから、「噛んではダメ」と言われてばかりではストレスが溜まってしまいます。
困った甘噛みをやめさせたい場合は、ロープなどの噛みごたえのあるおもちゃを与えるのがおすすめです。
※ただし、古くなった家庭用品、例えばスリッパなどは、古い新しいにかかわらず、噛んでもよいものと、誤って学習してしまうため、噛ませないようにしましょう。
噛んでも良いおもちゃを噛ませて、遊び出したら褒めるようにします。
次第に、人を甘噛みする機会が減っていくでしょう。
また、歯の生え変わり時期の子犬には歯固めのおもちゃが効果的です。
3. 手を噛ませないようにする
愛犬の歯が当たったときは、手を引っ込めて噛ませないようにしましょう。
そのまま噛ませていると、「噛んでもいい」と誤って学習してしまうことがあります。
噛まれたら手を後ろに隠して、犬に対しては無視をしてください。
それでもしつこく噛んでくる場合は、別の部屋に移動するのが有効です。
4. 噛まれたら無視をする
犬が甘噛みをしてきたときに反応してしまうと、噛めば注目してもらえると誤学習してしまいます。
そのため、噛まれても反応しないのが正解です。
無視を徹底することで、徐々に甘噛みの頻度が減っていくでしょう。
まとめ

甘噛みは犬にとって自然な行動ですが、行き過ぎるとトラブルの原因になります。
甘噛みがひどくなる前に、早めの対処を意識しましょう。
また、甘噛みのしつけでは、家族全員が一貫した対応を取ることが重要です。
対応がバラバラだと、犬は混乱して学習が進みません。
家族で話し合いながら、統一したルールで接するようにしましょう。