愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

病気

愛犬の腸内環境が悪化すると寿命が縮む?!

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

腸内環境が悪くなるとは?


動物の体にはたくさんの菌が常在しています。腸内にも、善玉菌、悪玉菌や、日和見菌※1が一定のバランスで存在しています。この菌のバランスが何らかの理由によって崩れることを腸内環境が悪くなると言ったりします。

腸内環境が悪くなると体にはさまざまな影響がみられるようになります。

ここでは腸内環境が悪くなったときの症状についてご紹介します。

※1免疫力などが低下したり数が増えすぎると悪玉菌的な働きをする菌


腸内環境が悪くなると下痢や便秘を引き起こします。下痢や便秘が続くと食べた栄養をしっかり消化吸収することができずに、脱水や栄養失調を引き起こす可能性があります。


腸内環境が悪くなると免疫力も低下します。体の免疫機能の約60%は腸に存在しているため、腸内環境が悪くなると、同時に免疫力も低下していきます。


腸内環境が悪くなると腸に有害物質がたまります。腸は体に不要なものを体の外に排泄するためにも大事な器官です。しかし、腸内環境の悪化により腸の動きも悪くなったり未消化物が悪玉菌によって分解されて有害物質が生じやすくなるなど排泄物がたまることによる障害が出てきます。


腸内環境が悪くなると口臭がひどくなります。口臭は口腔内疾患により引き起こされることもありますが、腸内環境が変化したり、他疾患の影響による有害物質増加による臭いがあがってくる場合もあります。


腸内環境が悪くなると腸のバリア機能も低下するため腸から病原菌が侵入しやすくなることもあります。免疫力も低下するため、病気を防ぎにくくなってしまいます。

腸内環境が悪化する原因とは?


腸内環境が悪化する原因は犬の生活環境にもあります。
ここでは腸内環境が悪化する原因についてご紹介します。


ストレスにより腸内環境が悪化することもあります。ストレスは精神的にも肉体的にもいろんな影響がみられます。
特に繊細な犬はストレスでお腹の調子を崩してしまうこともあります。
※普段から家族の誰かにべったりな子では特にペットホテルに預けるときには注意が必要です。


不規則な生活により腸内環境が悪化することもあります。ご飯を食べ、程よく体を動かし夜はしっかり眠れるようにしてあげることが大切です。


偏った食事内容により腸内環境が悪化することもあります。肉主体の食事、あまり質のよくない食事、おやつばかり与えている、骨の与えすぎ、サプリメントの与えすぎなどで栄養バランスが崩れます。偏食の内容により、下痢を生じやすくなったり、便秘になりやすくなったりします。


老化により腸内環境が悪化することもあります。老化により体の機能が低下し、腸管の運動の低下や消化吸収能の低下により腸内環境が悪化してしまいます。成犬のとき以上に腸内環境には気を配りましょう

【まとめ】


ここでは腸内環境が悪くなったときの症状や原因についてご紹介しました。

腸内環境が悪化すると下痢や便秘、免疫力の低下など体全体の健康に大きく影響します。

腸内環境はストレスや不規則な生活、偏った食生活によって乱れやすくなると言われていますので、お腹の調子がよくないなど気になるときは、愛犬のために生活環境を見直してみてください。

腸内環境の整え方などは、こちらの記事にて詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!



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