愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

病気

犬の歯周病予防には歯磨きが効果的!

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

犬の歯周病の治療法


犬の歯周病のおもな治療は歯垢と歯石の除去、抜歯などの外科治療となります。いずれの治療も全身麻酔でおこなわれます。


軽度の歯周病の場合は、歯垢や歯石の除去をおこなうことで治る場合もあります。除去したあとは、歯石が付着しにくいように歯の表面を磨いて滑らかにします。


歯垢や歯石の除去のほか、歯周組織を再生させるための歯周外科治療や抜歯をおこないます。

歯を抜いたあとの食事の心配をする方もいらっしゃいますが、犬は基本的にフードを丸飲みにするので大きな影響はありません。重度の炎症に悩まされつづけるくらいなら、抜歯したほうが犬にとっては快適でしょう。

歯周病の予防には日ごろからの歯磨きが重要


犬の歯周病予防の鍵は、歯垢や歯石を付着させないこと。つまり、毎日の歯磨きが重要です。

しかし、いきなり歯ブラシでゴシゴシしようとすればたいていは嫌がられます。ですから、段階を踏んで少しずつ慣らしていきましょう。


最初は口に触れるところからはじめます。軽くタッチして犬が嫌がらないようならば、徐々に範囲を広げていきます。

口に触られることに慣れたら唇をめくったり、歯を触ったりします。可能ならばガーゼなどを使って歯を拭いてみましょう。

次は歯ブラシに慣らしていきます。最初は見せるだけにします。歯ブラシを見たり興味を示したら、誉めてご褒美をあげ「歯ブラシ=よいもの」という印象づけをします。

歯ブラシに対して抵抗がなくなったら、口に触れたり、歯にあてたりと段階的に慣らしていきましょう。

当てるのに慣れてきたら少しずつこするようにします。こする際は優しく撫でるようにこすってください。

歯磨きペーストなどを使うとさらに効果的です。


いろいろ試したけれども歯磨きは無理!という方には歯磨きガムがおすすめです。歯磨きガムには以下の効果が期待できます。

  • 歯に付着した歯垢を落とす
  • 唾液の分泌を促し口の中を清潔に保つ
  • 口臭の抑制


ただし、歯磨きガムは補助的な位置づけのアイテムです。歯磨きできる場合はそちらを優先してください。

また、サイズの大きいものを飲み込むと喉に詰まらせる危険性がありますので、あたえる際はかならず側で見ているようにしましょう。

【まとめ】


犬は歯周病にかかりやすく、気づかないうちに進行するため重症化しやすいといわれています。また、歯周病が悪化すると歯を失うだけでなく、腎不全や心不全といった病気のリスクもあります。

毎日の歯磨きで予防することができますので、ぜひ歯磨きを習慣にしましょう。


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