こんにちは島田です。
愛犬の抜け毛が多いなと感じたことはありませんか？季節的なものであれば心配はいりませんが、病気やストレスが原因になっている場合もあります。
今回は、犬の抜け毛のおもな原因について具体的にお話していきます。
犬には年2回の換毛期がある
犬には春と秋の年2回の「換毛期」と呼ばれる時期があります。
春には夏用の涼しい毛に、秋には冬用の暖かい毛に生え変わる、いわば“衣替え”の時期です。
※もともと寒冷地で暮らしていた犬種では、一年中抜け毛が見られることがあります。
換毛期の抜け毛量は犬種によって差があります。春・秋でも抜け毛が少ない犬種もいれば、盛大に抜ける犬種もいます。
特に抜け毛が多い犬種は、ゴールデンレトリーバー・パグ・柴犬などが挙げられます。
抜け毛の原因として考えられる犬の病気
犬は何らかの病気が原因で毛が抜けることがあります。以下のような疾患に注意しましょう。
感染性疾患
細菌・真菌（カビ）・寄生虫による皮膚疾患が多く、かゆみ・大量フケ・赤み・湿疹などを伴います。
・膿皮症
・マラセチア皮膚炎（再発リスクが高い）
・ニキビダニ症
・皮膚糸状菌症（人畜共通感染症。多頭飼育や人への感染に注意）
遺伝性疾患
遺伝性の脱毛症もあります。
・淡色被毛脱毛：グレーやブルーなど淡色毛に多い脱毛
・黒色被毛形成異常症：メラニン色素形成異常による黒毛の脱毛
・パターン脱毛症：原因不明だが遺伝の可能性あり
ホルモン疾患
ホルモンバランスの異常で起こる脱毛です。
・甲状腺機能低下症：左右対称の脱毛、尻尾の脱毛、脱毛部の皮膚が黒くなる
・クッシング症候群：副腎皮質ホルモン過剰による、かゆみのない左右対称脱毛
ストレスによる脱毛
過剰なストレスを受けると、体の一部を執拗になめたり毛をむしったりして脱毛・皮膚炎が起こります。
部分的な脱毛が見られる場合は、ストレス性脱毛を疑いましょう。
ストレスのサイン：尻尾を追いかける、長時間吠える、体を震わせる、食欲不振など。
栄養不足
毛はほとんどタンパク質でできています。健康な被毛維持には十分なタンパク質が必要で、特に長毛種はより多く要求されます。
アミノ酸バランスの悪い食事やタンパク質不足だと脱毛が見られます。
まとめ
換毛期に抜け毛が増えるのは自然現象で心配いりませんが、それ以外の時期で大量脱毛や地肌が見えるほど抜ける場合は、病気・ストレス・栄養不足が考えられます。
いつもより抜け毛が多い、他の症状も気になるときは、早めに動物病院を受診しましょう。