獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
愛犬の歩き方が不自然になったり、よろよろとしたおぼつかない歩き方になっているのを見たことはありませんか?
犬は年齢とともに足腰が衰えることで歩き方が変化していきます。
そこで今回は、犬の足腰が衰えるとどういったことが起こるのか、足腰が衰えてきたときにはどのようなサインが見られるのかを詳しくお話したいと思います。
犬の足腰が衰える原因とは?
足腰が衰える原因には、老化による筋力の低下や病気があげられます。
犬も人間と同様に、老化に伴って筋肉量が低下し、歩行に支障をきたすようになります。
犬の場合は後ろ足から衰えがはじまって、次第に前足に力が入らなくなり、そのうち立ち上がれなくなっていくのが一般的です。
そのほか、椎間板ヘルニアや関節疾患、脳の障害などの病気が原因で足腰が衰える場合もあります。
犬の足腰が衰えた際に見られるサイン
犬は足腰が衰えてくると、日常生活のちょっとした場面で歩行に問題が生じるようになってきます。それらは、足腰が衰えてきたサインでもあります。
たとえば、以下のような様子が見られるでしょう。
▶ 歩くスピードがゆっくりになる
▶ 足がもつれやすくなる
▶ 段差や階段を嫌がる
▶ 平坦な道でつまずく、よろける
▶ 後ろ足が小刻みに震える
▶ 立ち上がるのが遅くなる
▶ 歩くときにふらつく
▶ お尻の位置が下がる
これらはあくまでも一例です。足腰が衰えた際に見られるサインには個体差があります。
犬の足腰が衰えると歩行に支障が生じる
犬の足腰が衰えると、踏ん張りが利かなくなる、疲れやすくなるといった様子が見られるようになります。
その結果、日常生活のなかでもさまざまな問題が生じるようになり、サポートを必要とする場面も増えていくでしょう。
たとえば、歩いたり、走ったりする際にふらつく、段差につまずくなどです。
また、筋力が衰えると踏ん張ることができなくなるため、トイレで排泄の体勢をとるのが難しくなる、排便時にいきむことができなくなるといったことも起こりがちです。
さらに筋力の低下が進行すると、立っていることができなくなり、寝たきりになってしまうこともあります。
足腰が衰えると生活の質にも影響しますし、思いどおりに動けないことでストレスを感じる犬もいるでしょう。
【まとめ】
老化による足腰の衰えは避けることができません。
足が衰えれば、運動能力はもちろん、日常生活にも支障をきたすようになります。
ですが、足腰の衰えにいち早く気づき対策をすることで、生活の質を向上させることはできます。
そのためには足が衰えてきたときに見られるサインを知り、適切に対処できるようになっておきましょう。