獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
犬の健康診断は病気の予防、早期発見・早期治療のためにも定期的に受けることが推奨されています。
では、実際にはどのような検査がおこなわれているのでしょうか?
犬の健康診断でおこなわれる検査
犬の健康診断の内容は、年齢や健康状態、動物病院によって異なります。ここでは、一般的な検査内容をご紹介します。
■問診
問診では、食欲、元気、排泄の状態など普段の状況について質問されます。スムーズに伝えられるように準備をしておきましょう。また、健康や行動などで気になることがある場合は、問診の際に伝えるようにしてください。
■視診・触診・聴診
獣医師が実際に見て、触って、音を聞いて確認します。触診で腫瘍が見つかったり、聴診で心雑音が見つかったりすることも少なからずあります。
また、血液検査やレントゲンなどでは見つけることができない病気もあり、重要な検査のひとつです。
■血液検査
血液を採取して内臓やホルモンの状態などを確認するための検査です。血液を検査することで、臓器が正常に動いているか、炎症はないか、糖の代謝、血液の成分に異常はないかなどを知ることができます。
血液検査の項目は多岐に渡りますので、獣医師とよく相談のうえで年齢に合った検査をおこなうことをおすすめします。
■尿検査・便検査
尿検査では、腎臓病や尿石症、糖尿病、クッシング症候群などについて調べることができます。おしっこは自宅で採尿することもできますが、難しい場合は無理せずに獣医師に相談してください。
また、便検査ではうんちに寄生虫が混じっていないか、腸内細菌のバランスに問題はないかなどを確認します。
■レントゲン検査
レントゲン検査では胸部と腹部の撮影をおこない、骨や関節の異常、肺や心臓などの臓器の大きさや形、位置に異常がないかを調べます。
視診や触診ではわからなかった腫瘍が見つかることもあります。
■超音波検査
臓器の大きさや形のほか、動きや血液の流れを見ることができます。臓器の動きに異常がないか確認するための重要な検査です。また、レントゲンでは確認できない腎臓や膀胱内の結石を確認することもできます。
健康診断を受ける際の注意点
健康診断を受ける際は、事前に検査の内容、絶食が必要か、うんちやおしっこは持参するのかといったことを忘れずに確認しておきましょう。絶食の場合は、家族が誤って食べさせてしまうことがないよう情報を共有しておきます。
また、健康診断には愛犬の日頃の様子をよく知っている人が連れていくようにしてください。
【まとめ】
健康診断の際におこなう一般的な検査についてご紹介しました。
検査内容は病院によって異なるため、事前にしっかりと確認し、獣医師と相談することをおすすめします。