愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

病気

知っておこう!犬に寄生するノミの基礎知識

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

ノミの感染経路と原因


ノミの感染経路は薮や草むらはもちろんですが、ほかの犬や人間を介して持ち込むこともあります。


散歩中にノミがいる薮や草むらに入って寄生されるケースです。
また、ノミに寄生されたほかの犬、野良猫や野生動物と遭遇することで感染することもあります。


ノミは人間の服や同居の動物の被毛にくっついて運ばれることがあります。
そのため、気づかないうちに寄生されていた、室内にノミを大量発生させてしまったということも。薮や草むらに入ったときは注意しましょう。


ノミの卵は湿度70%以上、気温18〜27℃の環境では、およそ3週間で卵から成虫になります。しかも、寒い季節でも卵やさなぎの状態で3ヶ月〜半年ほどは条件のよい環境になるのを待つことができるといわれています。

また、冷暖房の普及により、室内はノミにとって1年中快適な環境に保たれるようになりました。そのため、通年で寄生される可能性があります。

犬がノミに感染するとどんな症状が出る?


ノミに刺されると、かゆみを感じるため体を掻きむしるようになります。さらに、湿疹や赤み、脱毛といった症状が見られます。とくに、ノミが好んで寄生する「背中・脇の下・下腹・内股」などは症状が出やすい場所です。

また、ノミの唾液成分でアレルギー反応を起こしたり、重度になると貧血や体重の減少が見られたりする場合もあります。

犬が体を舐めたりグルーミングした際に、ノミを食べてしまうと、ノミの体内に瓜実条虫の幼虫がいる場合、瓜実条虫が寄生し、下痢や体重減少などを生じることもあります。

ノミが人に及ぼす影響は?


ノミの死骸や糞は喘息やアレルギーの原因になることがあります。また、ノミが万が一口に入ってしまうと、瓜実条虫症に感染する可能性があるため注意が必要です。

ノミの駆除方法


ノミがいたからと言って、ノミを手で潰すと、メスのノミの場合、卵が大量に飛び散り、ノミの大量発生を促進させてしまうことになるため、ノミを手で潰すことは決してしないよう注意が必要です。

愛犬に寄生したノミを確実に駆除するには、動物病院で駆除剤を処方してもらいましょう。

駆除剤を投与したら、同時に室内も掃除をし洗えるものはすべて洗濯してください。ノミを完全に駆除できなければ再度寄生される可能性があります。

ノミの予防方法


ノミの予防には定期的に予防薬を使用するのが確実です。1回の使用で1ヶ月ほど効果がつづきます。

予防薬にはおもに以下のタイプがあります。

スポットタイプ(滴下タイプ)
●チュアブルタイプ(おやつタイプ)


チュアブルタイプの予防薬は嗜好性が高くおやつ感覚で食べてくれることも多いためおすすめです。

【まとめ


ノミは寄生してから対策をするのではなく、寄生させないようにしっかりと対策をすることが大切です。

ノミを見つけた場合は早急に動物病院を受診し駆除剤を処方してもらいましょう。


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