獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
あなたの愛犬はお留守番が上手ですか?それとも苦手ですか?
犬は基本的にお留守番が苦手な動物と言われていますが、トレーニングをすることで上手にお留守番できるようになります。
今回は、お留守番に慣れてもらうためのトレーニングについて詳しくお話したいと思います。
お留守番のトレーニングはいつから?
低月齢の子犬のお留守番は積極的におすすめできませんが、お留守番が必要になる場合は、子犬のうちからトレーニングをはじめましょう。
ひとつの目安としては「トイレトレーニングが終わっている」ことです。早いうちからお留守番を習慣にすると、1匹で過ごすことも平気になります。
ただし、生後半年くらいまでは、長くても3〜5時間までにし、成長とともにお留守番の時間を延ばすようにするのが望ましいでしょう。
お留守番に慣れてもらうための3ステップ
犬は群れで暮らす動物なので、1匹だけでのお留守番には不安を感じてしまいます。
安心してお留守番してもらうためにもトレーニングが必要です。
■ ステップ1:ケージで過ごすことに慣らす
いきなりケージに入れて扉を閉めても嫌がられるだけです。ケージで過ごすことに少しずつ慣らしていきましょう。
最初は、犬が自由にケージに出入りできる状況にします。自分から出入りするようになったら「ハウス」などのかけ声で中に入るように教えます。
ケージで過ごすことに慣れてきたら、扉を閉めて様子を見ます。最初は数秒程度からはじめてください。ケージの中でおやつを与える、大好きなおもちゃを入れるなど、犬にとって安心して過ごせる場所であることを教えます。
扉を閉めても大丈夫な時間を少しずつ延ばして、最終的には数時間ケージの中で過ごせるようにします。
■ ステップ2:短時間のお留守番からはじめる
ケージで過ごすことに慣れたら、飼い主さんがいなくなることに慣らします。
犬といっしょに過ごしている部屋から飼い主さんだけ出ていき、犬から見えない場所で30秒〜1分程度待機します。大人しく待てたら、部屋に戻ります。
このときに、犬が吠えはじめたら、吠えるのをやめるまで戻ってはいけません。吠えれば戻ってくると学習し、吠え癖の原因になってしまいます。
飼い主さんがいないことに慣れて、大人しく待てるようになったら少しずつ時間を延ばしていきましょう。
■ ステップ3:1匹でも落ち着いて過ごせるようにする
飼い主さんがいないことに慣れたら、1匹で退屈せずに過ごしてもらえるようにしましょう。
お気に入りのベッドやタオルなどをケージに入れる、お留守番用の安全なおもちゃを用意するなど、犬が1匹でも安心して過ごせるように環境を整えます。
また、お出かけの直前は愛犬に構いすぎないようにすることも大切です。直前に構いすぎると、飼い主さんが出かけたあとに寂しいという気持ちが強くなってしまいます。帰宅時にも構いすぎないように注意しましょう。
興奮して飼い主さんに飛びついてくることもあるかもしれませんが、冷静に対処し、落ち着いてからたくさんほめてください。
まとめ
犬は1匹で過ごすのが苦手な動物です。だからこそ、安心してお留守番ができるようにトレーニングをすることが大切なのです。
トレーニングをおこなう際は、愛犬の様子に注意し、なるべく不安にさせないように少しずつ慣らしていきましょう。