愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

健康管理

夏に愛犬とお出かけは危険!?

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

夏のお出かけで注意したいこと


愛犬との夏のお出かけではどんなことに注意したら良いのでしょうか。とくに注意するべき点を紹介します。


犬の熱中症は、まだそれほど暑くない4月頃から見られ、7〜8月がピークです。

熱中症の初期には以下のような症状が見られます。

  • 呼吸が荒い
  • 大量のよだれがでる
  • 目や口の粘膜が充血する
  • 体が熱くなる


もし、これらの症状が見られたら、すぐに涼しい場所に移動させたうえで、獣医師に相談しましょう。


夏のアスファルトや砂浜は、60度を超えることもありますので、注意が必要です。 犬を歩かせる際には、必ず手で触って地面が熱くないか確認してください。

犬を歩かせる場合は、朝の早い時間や、日が沈んで時間が経過(1,2時間以上)してからにしましょう。

もし、嫌がらなければ、犬用の靴を履かせるのもおすすめです。


真夏の炎天下では、エンジンを切った後、30分程度で車内の温度は45度にも達すると言われています。 春や秋の快適な気候の時期でも、車内の温度は50度近くにまで上がる場合があります。

「窓を開けているから」「5分くらいで戻るから」とほんの少しのつもりが、取り返しのつかない事故に繋がる可能性もあります。

たとえ、たったの5分でも、愛犬を車内に置いたまま車を離れるのを避けるようにしましょう。


夏のお出かけでは、ノミ・ダニ対策も必須です。

愛犬のためでもありますが、最近ではマダニを介して広がる病気で亡くなる人も増えていますので、飼い主さんも注意が必要です。

とくに、近年増えている「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は致死率も高く、命にかかわります。

愛犬を草むらに近づけないようにする、犬同士の触れ合いに注意する、帰宅後は丁寧にブラッシングするなどの対策でリスクを減らすことができるでしょう。

暑さに弱い犬の特徴とは?


犬は人間と比べると体温調節が苦手であり、暑さには弱い動物です。

とくに以下のような犬種には注意が必要です。

  • 短頭種(パグ、シーズー、フレンチブルドッグなど)
  • 肥満気味の犬
  • 子犬や老犬


短頭種や肥満気味の犬は暑さに弱いと言われています。そのため、十分な注意が必要です。

また、子犬や老犬は暑さの影響を受けやすく、脱水しやすいですし、とくに老犬は、暑さへの適応能力が低下しているため、注意が必要です。

このほかにも、長毛でダブルコートを持つ犬や寒冷地原産の犬も、暑さに弱いとされています。これらの犬種にも十分なケアが必要でしょう。

【まとめ】


愛犬と過ごす夏休み。

せっかくだから愛犬も連れて行きたい!と考えているなら、 犬は暑さに弱い動物だということを忘れずにお出かけしましょう。

▶犬も人間と同様に熱中症には要注意です。
夏のアスファルトや砂浜は高温となるため、やけどに注意しましょう
たとえ5分でも車に置いていかないで!
ノミ、ダニ対策もお忘れなく。


「少しなら大丈夫」と思っていても、犬にとって夏は過酷な環境です。
休憩を多めにとって愛犬と夏を楽しんでください。


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