獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
愛犬が自分の足をしつこくなめていると、このまま続けさせていいのか、それともやめさせた方がいいのかなど、悩んでしまいますよね。
犬が自分の足をなめる原因には、病気やケガ、毛づくろいなどがあります。
少しなめるだけなら問題になることはありませんが、執拗になめつづけると皮膚トラブルの原因になることも。
今回は、執拗に足をなめつづける犬への対応と対策・予防について紹介します。
足を執拗になめつづける犬の対応
ここでは、犬が足をなめつづけている際の受診の目安と、自宅でできるケアを紹介します。
■ 動物病院を受診する
犬が足を執拗になめつづけるときは、症状が悪化しないうちに対応することが大切です。
もし、以下のような症状や様子が見られたら動物病院を受診しましょう。
◆皮膚が赤くなっている
◆足先が腫れている
◆脱毛が見られる
◆ずっとなめている
◆傷ができている
このような状態のまま放置すると、さらになめたり、噛んだりして症状が悪化したり、皮膚を傷つけたりする場合があります。
また、足をなめるという何気ない行動には、重篤な病気が隠れている可能性も否定できません。
執拗に足をなめる場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
■ なめつづけた場所のケア
足をなめつづけて悪化してしまったときは、動物病院を受診してください。
そのうえで、悪化させないように患部のケアをおこないましょう。
自宅でできるケアには以下があります。
◆患部を洗って清潔にする
◆保湿をする
◆包帯を巻いて保護をする
なお、適切なケア方法は症状によって異なります。事前に獣医師に相談してください。
足をなめる犬の対策と予防
犬が足をなめるときには、できるだけなめさせないように対策をする必要があります。
痛みやかゆみが原因なら、症状が落ち着くまでエリザベスカラーを使用するなどして、患部をなめないようにします。
エリザベスカラーを嫌がる、持っていないという場合は、包帯を巻いても良いでしょう。
アレルギーが原因の場合には、原因となる物質を排除します。
食物アレルギーなら食事を見直す、ハウスダストが原因なら掃除を徹底するなどしましょう。
また、ノミやダニなどの寄生虫感染は、定期的に予防薬を投与することで予防が可能です。
退屈やストレスなどの精神的要因には、いっしょに遊ぶ時間をつくる、夢中になれるおもちゃを用意する、ストレスの原因を排除することで対策ができます。
【まとめ】
犬が足を執拗になめるときは、なんらかの問題が生じている可能性があります。
とくに、かゆみや痛みは犬にとっても辛い症状です。気づいたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。
また、症状が悪化しないようにしっかりとケアや対策をすることも大切です。