愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

飼い方・育て方

犬を多頭飼いするメリットとデメリット

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

多頭飼いのメリット


犬を多頭飼いすることは、飼い主さんの生活を豊かにするだけではありません。愛犬にとっても大きなメリットがあります。


犬の多頭飼いには「社会性が身につく」というメリットがあります。

社会性の身についている犬は、散歩中にほかの犬と出会ったときに、落ち着いて挨拶ができる、ドッグランなどでほかの犬と仲良く遊ぶことができるなど、犬同士のコミュニケーションを円滑におこなえるようになります。


仲の良い犬同士であれば、室内でも追いかけっこをしたり、引っ張りっこをしたりして遊ぶでしょう。

雨つづきで散歩に行けないときなどは、良い運動になりますし、ストレス発散にも効果的です。

多頭飼い飼育のデメリット


多頭飼いにはメリットもありますが、デメリットもあることを忘れてはいけません。

新たに犬を迎える際は、以下のようなデメリットがあることを知っておきましょう。


相性の悪い犬同士の多頭飼いは、ストレスやトラブルの原因になります。

たとえば、落ち着いた環境を好む先住犬の場合、やんちゃで遊び好きな子犬が近くにいるとストレスを感じ、体調を崩したり、突然怒り出したりするかもしれません。

最悪、部屋を完全に分けて飼育する、手放すといったこともおこり得ます。相性を確認するための顔合わせをおこなうのがおすすめです。


当然のことながら、犬が増えれば、その分出費も増えることになります。

ドッグフード、トイレシーツなどの消耗品費はもちろん、ワクチン接種、医療費などもかかります。

また、高齢になると慢性疾患や大きな病気にかかりやすくなります。

医療費が高額になってしまう可能性も考慮しておく必要があるでしょう。


しっかりとしつけができている場合は良いのですが、吠え癖や噛み癖などの問題行動がある犬は注意が必要です。

新入りの犬が問題行動を真似てしまって困ったことになるかもしれません。

多頭飼いを検討するのは、先住犬のしつけができてからが良いでしょう。

多頭飼いには向き不向きがある


犬は群れで暮らす動物ですが、多頭飼いに向かない犬もいます。新たに犬をお迎えする際には、愛犬の性格なども考慮してよく検討しましょう


一般的には、闘犬のルーツを持つ以下の犬種は、多頭飼いには向かないと言われています。

犬によって性格が異なるため、絶対にNGというわけではありませんが、ほかの犬種よりもより慎重になる必要があるでしょう。

■ピットブル
■ボクサー
■土佐犬
■ブルテリア


犬の多頭飼いでは、異性のほうがうまくいくと言われています。

オスは甘えん坊で、メスは自立している性格の犬が多いことや、同性に対して対抗心を持ちやすいことが影響しているようです。

また、年齢差は近いほうが良いとされており、2〜3歳差までが体力的にも、精神的にも相性が良いでしょう。

【まとめ】


犬の多頭飼いにはメリットもありますが、デメリットもあります。

また、犬同士でも相性がありますので、必ず仲良くなれるわけでもありません。

多頭飼いは、愛犬の性格などを考慮した上で慎重に検討しましょう。


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