獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
飼い主として愛犬に幸せになってもらいたいと思うのは当然ですよね。
しかし、よかれと思ってしている行動が、実は愛犬のストレスになっているかもしれません。
犬は繊細な生き物で、飼い主さんの何気ない行動や態度に強い影響を受けます。
今回は、犬にストレスを与えるNGな接し方を5つ紹介します。
1. 激しく怒る・怒鳴る
しつけの際に厳しく叱りすぎていませんか?
犬は飼い主さんの感情を敏感に察知します。
大きな声で怒鳴ったり、手をあげたりすることで犬は恐怖や不安を感じ、大きなストレスにもなり得ます。
また、激しく怒る、怒鳴るといった行動は、攻撃的な行動の引き金になる場合もあります。
さらには、飼い主さんに対する信頼を失う原因にもなりかねません。
一度失った信頼を取り戻すのは大変です。
2. 飼い主さんがいつも不機嫌
飼い主さんが不機嫌でイライラしていると犬はその気配を感じ取ります。
それが日常的になると、落ち着くことができず、精神的な不安を抱え大きなストレスになるでしょう。
いつも不機嫌な人に飼われている犬は、飼い主さんの顔色をうかがうようになり、 表情や声のトーンから不安を感じるとその場から離れたり、逆に過度に甘えたりするようになる場合があります。
愛犬がリラックスして過ごせるように、なるべく穏やかな気持ちで接するように心がけましょう。
3. 過剰なスキンシップ
犬はスキンシップを好む動物ですが、それにも限界があります。
寝ているとき、なにかに夢中になっているときにスキンシップを強要されたり、 過剰に触れられたりすることは逆にストレスとなることがあります。
また、かまいすぎは分離不安の原因にもなり得ますので注意が必要です。
犬が心地よく感じるタイミングで、適度にスキンシップを取るようにしましょう。
4. 愛犬のかまってアピールを無視
犬のかまってアピールを無視することが続くと 「私は、愛されてないのかな」「寂しいな」と感じてストレスを抱え込んでしまう原因になるでしょう。
愛犬が近くに寄ってきたときに無視しつづけると、飼い主に対して不信感を抱く原因にもなります。
毎回アピールに応える必要はありませんが、なるべくなんらかの反応を示すようにしてあげてください。
犬も人間と同じく、無視されるのは辛いものなのです。
5. 長時間の留守番
犬は群れで生活する動物であり、ひとりで長時間過ごすことにストレスを感じます。
犬が無理なく留守番ができるのは最長で8時間ほど。留守番の訓練をした犬でも10時間ほどとされています。
連日のように長時間の留守番をしていると、寂しさや不安を感じるようになり、 破壊行動をしたり吠えたりなどの問題行動に発展する可能性があります。
これらの行動は犬のストレスサインです。
ストレスを軽減するためにも可能であれば留守番の時間を短縮する工夫をおこないましょう。
【まとめ】
犬のストレスを減らすためには、飼い主さんの接し方が重要です。
激しい怒りや不機嫌、過剰なスキンシップ、無視、長時間の留守番など、無意識に犬に負担をかけることがあるため、 日々の接し方を見直し、愛犬がリラックスできる環境を整えてあげる必要があるでしょう。