
獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
春は、犬の体にとって意外と負担がかかりやすい季節です。
寒暖差や花粉、換毛期のストレスなど、見えない変化が体調に影響を与えることもあります。
大切なのは、「なんとなく元気がないかも?」というサインを見逃さず、 毎日の暮らしの中で小さな対策を積み重ねていくことです。
今回は、春の不調を防ぐために取り入れたい4つのケアポイントをご紹介します。
どれもすぐに始められる内容なので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
春の体調不良で注意したい症状

春は犬も体調を崩すことが増えます。
そのなかでもよく見られる以下の症状に注意しましょう。
▶軟便、下痢
▶嘔吐
▶食欲不振
▶皮膚のかゆみ
▶疲れやすい
また、春にも熱中症に注意が必要です。
体温の上昇、「ハア、ハア、ハア」と口を開けた速い呼吸、ぐったりしているといった様子が見られたら早急に動物病院を受診しましょう。
春に起こりがちな病気とトラブルの対策

体調不良やトラブルを起こしがちな春ですが、少しの対策で健康的で快適にすごすことができます。
しっかりと対策をして乗り切りましょう。
■ 温度管理の徹底
春は、朝夕の寒暖差が大きくなりやすい季節です。
暖房器具を上手に使い快適な室温を保つようにしましょう。
犬にとって快適な室温は、20〜26度と言われています。
また、同じ温度でも湿度によって体感が異なりますので、湿度にも注意したいところ。
湿度は50〜60%程度を目安にすると良いでしょう。
■ ブラッシングとシャンプー
換毛期の抜け毛対策として、ブラッシングとシャンプーが効果的です。
毎日のブラッシングと、定期的なシャンプーで抜け毛とフケをしっかり取り除いてあげましょう。
■ ノミ・ダニ対策
春になると、ノミ・ダニにも注意が必要になります。
発生時期は地域によって異なりますので、獣医師に相談して適切に予防をおこないましょう。
ダニを見つけたときは、無理に取らずに動物病院への受診をおすすめします。
また、ノミを見つけたときも早急に動物病院を受診し、同時に室内のノミ駆除もおこないます。
■ 環境の変化によるストレスを軽減する
春は生活環境が変化しやすい季節です。
進学や就職などで家族が引っ越すなど、環境が大きく変化する場合もあるでしょう。
犬にとっては大好きだった家族が突然いなくなり、それに伴って生活スタイルが一変するなどで戸惑うことになります。
できるだけ生活リズムを変えずに、愛犬に寄り添うなど、安心させてあげるように努めましょう。
【まとめ】

犬にとって春は大きな変化が起きる季節です。
人間も変化に対応しようとして忙しくなりがちで、愛犬のことに気を配れないといったこともあるかもしれません。
でも、そんなときこそ注意が必要です。
今回紹介したような症状が愛犬に見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
また、事前に予防や対策をおこない、体調管理を徹底することも大切です。