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病気

犬の外耳炎は予防できる?!

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師


こんにちは島田です。

以前こちら↓の記事で「特に梅雨の時期は外耳炎にかかりやすい」とお伝えしました。


外耳炎は、外耳道の炎症とともに強いかゆみや痛みが見られる病気で、犬の病気のなかでは比較的よく見られます。愛犬が外耳炎にかかったら、できるだけ症状が軽いうちに治療を開始するのがおすすめです。

今回は外耳炎の治療と予防・日常のケアについてお話します。

外耳炎の治療


外耳炎の治療の基本は、薬(点耳薬)の点耳です。

外耳炎の原因には、細菌や真菌の感染、耳ダニなどの寄生虫、アトピーやアレルギーがありますので、まずは原因を特定します。

細菌や真菌の感染が原因の場合は、抗生物質や抗真菌薬などを点耳します。また、耳ダニなどの寄生虫が原因の場合は、駆虫薬を使用して原因となる寄生虫を駆除します。

点耳薬によっては、数回の点耳で作用が持続するタイプの薬もありますので、毎日の点耳がむずかしい場合は獣医師に相談すると良いでしょう。

なお、耳道内に耳垢がたくさんあったり、汚れがひどかったりすると、薬の効果が発揮できないため、薬を点耳する前に洗浄をおこないます。

アトピーやアレルギーが原因の場合は、そちらの治療をおこないます。

外耳炎は慢性化や再発しやすい病気です。根気強く治療をし、治ったあとも定期的なお手入れをつづけましょう。再発を繰り返して慢性化したり、重症化したりで、通常の治療では効果が認められないときは、手術をおこなう場合もあります。

外耳炎の予防と日常のケア


外耳炎のいちばんの予防は、耳を清潔に保つことです。

定期的に耳の中をチェックし、汚れている場合はコットンなどでやさしく拭き取ります。中まで汚れている場合は、無理せずに動物病院で耳掃除をしてもらうようにしましょう。

誤った耳掃除は外耳を傷つけたり、炎症の原因になります。耳毛の多い犬はトリミングなどで定期的に毛を抜いて通気性をよくしましょう。

日常生活では、シャンプーの際に水が耳に入らないように注意してください。

そして、何よりも大事なのは「耳の中が赤い、耳垢が多い、においがする」など、いつもと違う様子が見られたら早めに動物病院を受診することです。

まとめ


外耳炎は原因や症状によって治療法が異なります。耳に異常が見られた場合は、自己判断で耳掃除をしたりせずに動物病院を受診するようにしましょう。

また、定期的に耳の中をチェックし、いつもと違う様子がないか観察することも外耳炎の予防につながります。

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