獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
犬は日常の何気ない行動で「大好き!」という気持ちを伝えています。
しかし、私たちがその意味を正しく理解しないと、愛犬からのメッセージを見逃してしまうかもしれません。
そこで、犬が「大好き!」という気持ちを伝える4つのサインを紹介します。
犬はしぐさや表情で感情をあらわす
犬は人間の言葉を話せない代わりに、しぐさや表情でさまざまな感情を表現します。
うれしい、楽しいといったポジティブな感情はもちろん、不安や警戒心、信頼といったさまざまな気持ちが行動にあらわれます。
このような気持ちを伝えるしぐさや表情を「サイン」といいます。
これらのサインを理解することで、愛犬とのコミュニケーションがよりスムーズになり、深い信頼関係を築くことができるようになるでしょう。
犬が見せる4つの「大好き!」サイン
犬は飼い主さんに「大好き!」という気持ちを伝えるときにどのようなしぐさや表情を見せるのでしょうか。代表的な4つのサインを紹介します。
1. 飼い主さんを舐める
犬が飼い主の顔や手を舐めるのは「愛情」を示す行動です。
子犬は母親にご飯をおねだりしたり、甘えたりする際に顔や口を舐めます。
いつもお世話をしてくれる飼い主さんを舐めるのは、母親のように慕っているからこそです。
リラックスしているときに飼い主さんを舐めるのは「いっしょにいられて嬉しい!」という気持ちのあらわれと考えられます。
2. お尻を向けて座る
犬が飼い主さんに背中やお尻を向けて座るのは「信頼」の証拠です。
犬にとって背後を見せることは無防備な状態を意味します。
そのため飼い主さんに背中を向けるのは「この人なら安心できる」という気持ちのあらわれと考えられるのです。
とくにリラックスした姿勢でお尻を向ける場合は、深い信頼関係があるからこそ。お尻をくっつけてちょっと甘えたりする犬もいます。
3. ヘソ天で寝転がる
犬が仰向けになってお腹を見せている状態を「ヘソ天」といいます。これは、犬が心を許している相手にしか見せない姿です。
またお腹を見せるのは「安心して甘えられる」と感じているからこそ。「なでて〜」という意思表示でもあります。飼い主にとっても喜ばしい愛情表現のひとつと言えます。
4. お気に入りのおもちゃを持ってくる
犬がお気に入りのおもちゃを飼い主のもとに持ってくるのは「一緒に遊ぼう!」という誘いのサインです。
おもちゃを見せることで飼い主と共有したい気持ちを伝えています。
また、自分の大好きなものをあなたと分かち合いたいという気持ちのあらわれでもあります。
いずれにしても、信頼や喜びのサインです。大好きな飼い主さんとの時間を大切に思っていると考えられます。
【まとめ】
犬のしぐさや行動には、飼い主さんに対するさまざまな気持ちが隠れています。
犬が見せるサインを理解し、適切に対応ができるようになれば、愛犬との距離がこれまで以上に縮まるきっかけになるはずです。
まずは、今回紹介した「大好き」のサインを覚えて、しっかりと応えてあげられるようになりましょう。