愛犬の健康と、暮らしを楽しむ「ドッグジャーナル」

老犬

老犬に必要な「健康管理」5つのポイント

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師

老犬の食事で注意したいこと


老犬の健康を守るためには、食事の内容を見直すことが重要です。

加齢に伴って代謝が低下するため、カロリーを抑えた高品質な老犬用のドッグフードを与えましょう。

なお、消化能力が低下してくる場合もあるため、消化が良いことも大切です。

また、以下のような健康維持に役立つ機能性成分や抗酸化成分が増量されているフードもあります。

EPA、DHA
β-カロテン
コンドロイチン硫酸、グルコサミン
コラーゲン
ビタミンE、ビタミンC


さらに、食事の与え方や環境にも気を配る必要があります。

加齢とともに一度に食べられる量が少なくなりますので、食事の回数を増やしたり、足腰が弱った老犬が食べやすいように高さのある食器にするなどの工夫が必要になるでしょう。

食欲が落ちている場合は、少し温めて香りが立つようにしたり、好物をトッピングしたり、ふやかしてみたりすることで食べてくれる場合もあります。

歩けるうちは散歩を続ける


老犬にとっても適度な運動は必要です。

散歩は筋力を維持し、肥満や関節の硬化を防ぐのに効果的ですから、歩けるうちはぜひ続けてください。

ただし、無理は禁物です。

暑すぎたり、寒すぎたりする時間帯を避けて、休憩をしながら無理のない距離をゆっくりと歩くようにしましょう。

疲れた様子が見られたら、早めに切り上げることも必要です。

スキンシップで健康管理


老犬とのスキンシップは、愛情を深めるだけでなく健康状態を確認する良い機会です。

体を触りながら、しこりや異常な腫れ、痛みがないかをチェックしましょう。

また、被毛の状態や皮膚のかゆみ、赤みも見逃さないようにしてください。

日々のスキンシップを通じて小さな変化を見つけることで、病気の早期発見につながります。

健康診断で病気の早期発見を


老犬は病気にかかるリスクが高まるため、定期的な健康診断を受けることが重要です。7歳をすぎたら、年に2回の検査を推奨します

血液検査や尿検査、超音波検査などで内臓の状態を確認し、病気を早期に発見することで、治療や対策が早く取れるようになります。

老犬が安全に過ごすための部屋づくり


老犬が快適に過ごせる環境を整えることも重要です。

滑りやすい床にはカーペットを敷く、階段や段差にはスロープを設置するなど老犬が歩きやすいようにしましょう。

また、老犬は体温調節が難しくなるため、夏は冷房、冬は暖房を適切に使い、室温を快適に保つことが大切です。

さらに、寝床は柔らかく暖かい素材を選び、出入りしやすい高さに調整してください。

【まとめ】


老犬のケアには、食事や運動、健康診断、環境の整備が欠かせません。

年齢に応じた対応を心がけることで、愛犬の健康と快適な生活をサポートできます。

いざというときに慌てないためにも、犬の老化についての知識を身につけ、早めの対策と準備を心がけると良いでしょう。


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