
獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
犬は環境の変化に敏感です。
そのため些細な変化でもストレスを感じることがあります。
今回は、犬がストレスを感じやすい環境や、ストレスがおよぼす影響について解説します。
これらを知っておくことで、愛犬のストレスケアに役立てることができます。
いつもと違う!はストレスに

犬は普段と違うことが起きると、不安を感じやすくなります。
たとえば、トイレやベッドの場所、家具の配置が変わるだけでも戸惑ってしまうことがあります。
そのほかにも、聞きなれない音や来客などの小さなできごとに影響されることも。
私たち人間にとっては、些細な変化やできごとも犬にとっては大きなストレスになってしまうことがあるのです。
犬がストレスを感じやすい環境の変化

犬は以下のような環境の変化にストレスを感じやすいと言われています。
▶引っ越し
▶家族構成の変化
▶新たなペットとの同居
▶家のリフォーム、周囲での工事
人間も、引越しや転職などで環境が変わると、慣れるまでは戸惑ったり、不安になったり、緊張を感じたりすると思います。それは、犬も同じなのです。
引越しをすれば、新たな環境に慣れるまでは不安ですし、結婚や出産などで新しい家族やほかのペットが増えると関係性や縄張りの変化に戸惑うことがあります。
そのほかにも、寒さ暑さ、騒音、明るすぎるなどの環境要因もストレスになり得ます。
犬がストレスを感じるとどうなる?

犬がストレスを感じると、以下のような行動が見られることがあります。
▶食欲がなくなる
▶飼い主から離れない
▶破壊行動をする
▶トイレを失敗する
▶吠える、攻撃的になる
▶自分の体を執拗に舐める、噛む、掻きむしる
このようなストレスの影響で見られる行動や健康上の問題を「ストレスサイン」と言います。
ストレスが重度になると、自律神経の乱れから吐いたり神経性の下痢が見られたりすることもあります。
これらの症状や食欲不振があらわれた場合は、医療的ケアが必要になるかもしれません。
早めに獣医師に相談することをおすすめします。
【まとめ】

犬は人間にとって些細なことでも大きなストレスを感じてしまうことがありますが、
飼い主さんが犬のストレスサインを理解し、環境の変化に配慮することで、早めのケアが可能となります。
愛犬がどのようなことにストレスを感じ、どのような影響を受けるのかしっかりと理解して、適切に対応できるようになりましょう。