獣医師
島田 真美
ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師
こんにちは島田です。
犬も人間と同じように花粉症になることがあります。しかし、人間のようにマスクをする、花粉症用のゴーグルを装着するといった対策はできません。
そこで、今回は犬のための花粉症対策の5つの対策をご紹介します。
1.花粉が飛散しやすい日や時間のお散歩を避ける
花粉症の症状を抑えるためには、なるべく花粉に接触しないようにしなければいけません。そのため、花粉の飛散が多い日や時間帯を避けてお散歩をするようにしましょう。
とくに、以下のような日は飛散する花粉の量が多いとされているため注意が必要です。
● 最高気温が高い
● 湿度が高い
● 風が強い
● 雨が降った次の日
また、天気や地域によっても差はありますが、都市部では昼前後(11〜14時)、日没後(17〜19時)が花粉飛散のピークだと言われています。お散歩はこの時間帯を避けるようにしましょう。
2.草むらに入らないようにする
犬の花粉症の原因のひとつとされるイネ科の植物は、公園や空き地など身近な草むらによく生えています。
こうした草むらではノミやダニといった寄生虫の心配もありますから、なるべく立ち入らせないように注意しましょう。
3.お散歩のときは洋服を着せる
犬の被毛は花粉が付着しやすいため、お散歩の際は洋服を着せ体への付着を避けるようにしましょう。
静電気防止加工や撥水加工が施された洋服は花粉が付着しにくいのでおすすめです。
洋服はかならず外で脱がせるようにしてください。
ただし、洋服の着用を嫌がる場合は無理強いをしてはいけません。洋服を着せておやつをあげるなどして少しずつ慣らすのがよいでしょう。
4.お散歩後はブラッシングをする
洋服を着ていても付着を完全に防ぐことはできません。お散歩後は、室内に入る前にブラッシングして花粉を落とすようにしましょう。ウェットシートで拭いてあげても良いでしょう。
ブラッシングの際に霧吹きで軽く被毛を湿らせると、花粉の舞い上がりを抑えられます。
また、濡れタオルなどで足や体を拭いてあげるのも効果的です。
5.こまめにシャンプーをする
定期的にシャンプーをおこなうことでブラッシングでは落としきれなかった花粉を取り除けます。
ただし、頻繁にシャンプーをしすぎると皮膚を傷める原因になります。なるべく低刺激のシャンプーを使うようにし、シャンプー後に保湿性の高いリンスを使用するのがおすすめです。
また、すでに皮膚炎などの症状がある場合は、獣医師に相談してください。
【まとめ】
犬の花粉症対策も基本的には人間と同じです。
● なるべく接触しない
● 家の中に持ち込まない(空気清浄機の利用)
● 徹底して除去する
これらを徹底することで、症状を抑えたり、軽減したりできます。愛犬のためにもしっかりと対策をしましょう。