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病気

犬も冬はカサカサ乾燥肌になる?!

監修者

獣医師

島田 真美

ペット栄養管理士 / NRサプリメントアドバイザー / 帝京科学大学非常勤講師


こんにちは島田です。

あなたは愛犬の肌をこまめにチェックしていますか?

ブラッシングの時に被毛はチェックしても肌の状態は見逃してしまうことがあるのではないでしょうか。しかし、この時期は空気が乾燥するため、乾燥肌によるフケやかゆみなどのトラブルが出ることがあります。

そこで今回は、犬が乾燥肌になるとどのような症状が出るのか、 どんな時に乾燥肌になりやすいのかについて具体的にお話したいと思います。

犬の皮膚は乾燥に弱い


犬の皮膚の角質層は人間の3分の1ほどの厚さしかありません。そのため、乾燥肌になりやすく、皮膚トラブルをおこしやすいと言われています。

とくに冬は空気が乾燥しがちで、乾燥肌に注意が必要です。乾燥肌になると皮膚のバリア機能が低下して、刺激に弱く、かゆみが出やすくなります。

乾燥肌の症状とは


犬の乾燥肌のおもな症状は以下です。

  • かゆみ
  • フケ
  • 毛艶が悪くなる

皮膚が乾燥すると、皮膚がカサカサしてかゆみが出るので体を掻きむしるようになります。掻いて皮膚が傷つくとほかの皮膚病の引き金になることもあるため注意が必要です。さらに症状がひどくなると皮膚が剥がれやすくなり、フケが見られるようになります。

皮膚のほかにも、乾燥で被毛がパサパサして艶がなくなり、被毛が絡みやすくなったり、毛玉ができやすくなったりします。

乾燥肌を引きおこす3つの原因


犬の乾燥肌のおもな原因としては以下のようなことが考えられます。


空気が乾燥している冬は肌もカサカサになりがちです。

とくに、暖房の効いた室内は乾燥しやすく、皮膚トラブルをおこしやすい環境と言えます。暖房器具を使う際は、加湿にも気を配るようにしましょう。


シャンプーのしすぎも乾燥肌の原因になります。

被毛や皮膚を清潔に保つためには定期的なシャンプーが欠かせませんが、やり過ぎると必要な油分まで落とし、皮膚が乾燥しやすくなります。


栄養バランスが偏った食事をつづけていると、皮膚の状態にも影響を与えます。

食事が原因の乾燥肌では、適切な食事に変えるだけで改善することもあります。

愛犬の健康のためにも栄養バランスに注意しましょう。

乾燥しやすい部位


犬の肌で乾燥しやすいのは以下の部位です。

  • 肉球
  • 首もと
  • お腹まわり
  • 脚の付け根

首もと、お腹まわり、脚の付け根などの皮膚のやわらかい場所は乾燥肌になりやすいと言われています。最近やたらと掻くな、フケが増えたと感じたら確認してみましょう。

乾燥肌に似ている皮膚疾患に注意


犬の乾燥肌に似ている病気として「脂漏症」と「膿皮症」があります。

脂漏症になると、皮膚が脂っぽく、べたっとした状態になるため乾燥とは無縁に思えますが、乾いたフケがたくさん出ることがあります。そのため、乾燥肌と間違われることがあるのです。

また、膿皮症になると、皮膚にニキビのようなものができ、弾けたときに黄色いフケが付いているように見えます。その状態は一見すると乾燥肌と間違いやすいと言われています。

どちらも、フケが出ることで乾燥肌と間違いやすいのですが、まったく違う皮膚疾患です。フケが出ている場合は、自己判断せずに動物病院を受診しましょう。

まとめ


今回は、犬の乾燥肌についてご紹介しました。犬の皮膚は人間よりも薄くデリケートなため、乾燥肌になりやすいと言われています。

乾燥肌になってしまうと、かゆみやフケ、毛艶が悪くなるといった皮膚トラブルが起こりやすくなります。とくに、乾燥しやすい冬は暖房を使うため室内も乾燥しやすくなり要注意です。

愛犬の皮膚の状態に気を配り、適切にスキンケアをおこなう必要があるでしょう。次回は、犬のスキンケアについてお話していきます。

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